F1 2008 モナコGP [Formura One]
F1第6戦、自然と歴史の国トルコから、世界で2番目に小さい都市国家、そしてセレブの国モナコへと移りました。
モナコGPの開催されるモンテカルロ・サーキットはコースのすべてが市街地という特異なレースであり、コースが狭くオーバーテークのし辛い、世界でもっとも攻め難いサーキットとして有名です。
このGPを3回以上制すると、モナコ・マイスター(モナコ職人)と称えられ、往年の名ドライバー、アラン・プロストや故アイルトン・セナもモナコ・マイスターの称号を与えられています。最近では、ミハエル・シューマッハも通算5勝(1994年、1995年、1997年、1999年、2001年)を挙げ、モナコ・マイスターの称号を与えられています。
それほどドライバーの腕が試されるモナコGPですが、決勝当日の天候は雨。気温20℃、路面温度20℃というコースコンディション。2008シーズン初のウェット路面でのスタートとなりました。
さてレースの方ですが、まずスターティンググリッドには変更がありました。
レッドブルのデビッド・クルサード、トロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル、自身通算200戦目を迎えたフォース・インディアのジャンカルロ・フィジケラの3人はギアボックスを交換したため5番グリッド降格のペナルティを受け、それぞれ15番グリッド、19番グリッド、20番グリッドからのスタートになりました。
そしてフォーメーションラップ開始時にアクシデントが発生。4番グリッドについていたマクラーレン・メルセデスのヘイキ・コバライネンがマシンを動かすことができず、スタッフがピットへ押し戻すことに・・・これによりヘイキ・コバライネンはピットレーンスタートとなりました。
フォーメーションラップを終え、レッドシグナルが消灯。ここで2番グリッドのフェラーリのキミ・ライコネンが出遅れてしまい、3番グリッドのマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンに先行されることになります。レースは、ポールからスタートしたフェラーリのフェリペ・マッサから4番手BMWザウバーのロバート・クビサまでがトップ集団となり、5番手以降に大きなギャップを築きます。
しかしルイス・ハミルトンがガードレールとの接触でタイヤを痛め、ピットへ戻ることになり4番手に。
レース8周目、マシンコントロールを失ったレッドブルのデビッド・クルサードがガードレールにクラッシュ! さらにトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーがそこに追突し、セーフティカーが入ります。
レースが再開され、再開直後の時点ではフェラーリのワン・ツー状態だったのですが、キミ・ライコネンに、スタート3分前までにタイヤを装着しなくてはいけないというレギュレーションの違反が適用され、ドライブスルーペナルティーを受けることに( ̄□ ̄;) 2番手だったキミ・ライコネンは、順位を落とし4番手でコースに復帰。トップのフェリペ・マッサ、2番手に順位を上げたBMWザウバーのロバート・クビサはそれぞれファステストラップを更新しながら後方とのギャップを広げて行きます。
しかし16周目、フェリペ・マッサが1コーナーでオーバーラン。この隙にロバート・クビサが一時的にトップに立ちます。しかし、ロバート・クビサはフェリペ・マッサよりも先にピットストップを行なったため、トップは再びフェリペ・マッサに返り咲きます。
レース途中で雨が止み、路面上には徐々にラインが見えてきます。しかし予報では引き続き雨の予報。各チームタイヤ交換のタイミングに悩みます。その中でまずルノー・チームが動きます。雨はこのあと降らないと読み、ウェットタイヤからドライタイヤに変更。数周はフェルナンド・アロンソ、ネルソン・ピケJr.もマシンを滑らせ冷っとしましたが、雨は結局降って来ず、各マシンが続々とドライタイヤに履き替えます。
ルイス・ハミルトンは、レース序盤のクラッシュでピットに戻った際に給油を行なっていたので、フェリペ・マッサよりも大幅にピット作業を遅らせることでトップの座を奪うことに成功。ドライタイヤでコースに戻ります。
ロバート・クビサも2度目のピットストップでドライタイヤに変更。一方、フェリペ・マッサは雨の予報を信じてスタンダードウェットタイヤで走行を続けていたため、再びピットへ向かうこととなります。しかし不運にもタイヤ交換作業に手間取ってしまい、ロバート・クビサの後方3番手と順位を落としてしまいます。
キミ・ライコネンもタイヤ交換を行なうと、上位勢はルイス・ハミルトン、ロバート・クビサ、フェリペ・マッサ、フォース・インディアのエイドリアン・スーティル、キミ・ライコネンの順位になります。
ここでレースは、時間内に規定周回数が消化できない可能性が高まり、2時間経過した時点でレース成立となる2時間ルールが適用されることになります。残り時間が少なくなる中、ウィリアムズのニコ・ロズベルグが大クラッシュ。2度目のセーフティカーが入ります。
再びレースが再開されると、5番手キミ・ライコネンが4番手のエイドリアン・スーティルに仕掛けます。しかしマシンのコントロールを失い追突するはめに。両者ピットにマシンを戻しましたが、エイドリアン・スーティルは無念のリタイア。キミ・ライコネンは9番手でコースに戻り、ファステストラップを連発しましたが、ノーポイントに終わりました。残念。
2時間ルール適用の結果、今回のモナコGPは76周でのチェッカーとなりました。
波乱を味方につけたルイス・ハミルトンが開幕戦オーストラリアGP以来5戦ぶり今季2勝目、通算6度目の勝利を挙げました。マクラーレンにとっても今季2勝目で、モナコGP2連覇!
ロバート・クビサは2位を守りきり3戦ぶり今季3度目の表彰台となっています。3位はフェリペ・マッサ。続く入賞圏内は、4位は5戦連続入賞で今季最高位となったレッドブルのマーク・ウェバー、5位は今季初入賞のトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル、6位は2006年最終戦ブラジルGP以来の入賞となったHONDAのルーベンス・バリチェロ。HONDAはスペインGP以来今季2度目の入賞となっています。
そしてウィリアムズの中嶋一貴が7位で今季3度目のポイント獲得! なによりも凄いのが、日本人ドライバーとしてモナコGP初入賞を達成!! しかも、レース前半は雨の中のレース・・・なんとなく父親の中嶋悟氏の勇姿とオーバーラップしてしまいました。今後に期待大ですね。
入賞圏内最後の8位はマクラーレンのヘイキ・コバライネンとなりました。
モナコGPを終え、ドライバーズランキングでルイス・ハミルトンがトップに立つこととなり、今後のチャンピオンシップ争いが面白くなってきました。
第7戦カナダGPは舞台をヨーロッパから北米に移し、2週間後の6/6(金)~6/7(土)に予選。6/8(日)に決勝が行われます。中嶋一貴のカナダGPでの走りに注目したいですね。今度は表彰台にぜひ立って欲しい。そう思わずにはいられません。
モナコGPの開催されるモンテカルロ・サーキットはコースのすべてが市街地という特異なレースであり、コースが狭くオーバーテークのし辛い、世界でもっとも攻め難いサーキットとして有名です。
このGPを3回以上制すると、モナコ・マイスター(モナコ職人)と称えられ、往年の名ドライバー、アラン・プロストや故アイルトン・セナもモナコ・マイスターの称号を与えられています。最近では、ミハエル・シューマッハも通算5勝(1994年、1995年、1997年、1999年、2001年)を挙げ、モナコ・マイスターの称号を与えられています。
それほどドライバーの腕が試されるモナコGPですが、決勝当日の天候は雨。気温20℃、路面温度20℃というコースコンディション。2008シーズン初のウェット路面でのスタートとなりました。
さてレースの方ですが、まずスターティンググリッドには変更がありました。
レッドブルのデビッド・クルサード、トロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル、自身通算200戦目を迎えたフォース・インディアのジャンカルロ・フィジケラの3人はギアボックスを交換したため5番グリッド降格のペナルティを受け、それぞれ15番グリッド、19番グリッド、20番グリッドからのスタートになりました。
そしてフォーメーションラップ開始時にアクシデントが発生。4番グリッドについていたマクラーレン・メルセデスのヘイキ・コバライネンがマシンを動かすことができず、スタッフがピットへ押し戻すことに・・・これによりヘイキ・コバライネンはピットレーンスタートとなりました。
フォーメーションラップを終え、レッドシグナルが消灯。ここで2番グリッドのフェラーリのキミ・ライコネンが出遅れてしまい、3番グリッドのマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンに先行されることになります。レースは、ポールからスタートしたフェラーリのフェリペ・マッサから4番手BMWザウバーのロバート・クビサまでがトップ集団となり、5番手以降に大きなギャップを築きます。
しかしルイス・ハミルトンがガードレールとの接触でタイヤを痛め、ピットへ戻ることになり4番手に。
レース8周目、マシンコントロールを失ったレッドブルのデビッド・クルサードがガードレールにクラッシュ! さらにトロ・ロッソのセバスチャン・ブルデーがそこに追突し、セーフティカーが入ります。
レースが再開され、再開直後の時点ではフェラーリのワン・ツー状態だったのですが、キミ・ライコネンに、スタート3分前までにタイヤを装着しなくてはいけないというレギュレーションの違反が適用され、ドライブスルーペナルティーを受けることに( ̄□ ̄;) 2番手だったキミ・ライコネンは、順位を落とし4番手でコースに復帰。トップのフェリペ・マッサ、2番手に順位を上げたBMWザウバーのロバート・クビサはそれぞれファステストラップを更新しながら後方とのギャップを広げて行きます。
しかし16周目、フェリペ・マッサが1コーナーでオーバーラン。この隙にロバート・クビサが一時的にトップに立ちます。しかし、ロバート・クビサはフェリペ・マッサよりも先にピットストップを行なったため、トップは再びフェリペ・マッサに返り咲きます。
レース途中で雨が止み、路面上には徐々にラインが見えてきます。しかし予報では引き続き雨の予報。各チームタイヤ交換のタイミングに悩みます。その中でまずルノー・チームが動きます。雨はこのあと降らないと読み、ウェットタイヤからドライタイヤに変更。数周はフェルナンド・アロンソ、ネルソン・ピケJr.もマシンを滑らせ冷っとしましたが、雨は結局降って来ず、各マシンが続々とドライタイヤに履き替えます。
ルイス・ハミルトンは、レース序盤のクラッシュでピットに戻った際に給油を行なっていたので、フェリペ・マッサよりも大幅にピット作業を遅らせることでトップの座を奪うことに成功。ドライタイヤでコースに戻ります。
ロバート・クビサも2度目のピットストップでドライタイヤに変更。一方、フェリペ・マッサは雨の予報を信じてスタンダードウェットタイヤで走行を続けていたため、再びピットへ向かうこととなります。しかし不運にもタイヤ交換作業に手間取ってしまい、ロバート・クビサの後方3番手と順位を落としてしまいます。
キミ・ライコネンもタイヤ交換を行なうと、上位勢はルイス・ハミルトン、ロバート・クビサ、フェリペ・マッサ、フォース・インディアのエイドリアン・スーティル、キミ・ライコネンの順位になります。
ここでレースは、時間内に規定周回数が消化できない可能性が高まり、2時間経過した時点でレース成立となる2時間ルールが適用されることになります。残り時間が少なくなる中、ウィリアムズのニコ・ロズベルグが大クラッシュ。2度目のセーフティカーが入ります。
再びレースが再開されると、5番手キミ・ライコネンが4番手のエイドリアン・スーティルに仕掛けます。しかしマシンのコントロールを失い追突するはめに。両者ピットにマシンを戻しましたが、エイドリアン・スーティルは無念のリタイア。キミ・ライコネンは9番手でコースに戻り、ファステストラップを連発しましたが、ノーポイントに終わりました。残念。
2時間ルール適用の結果、今回のモナコGPは76周でのチェッカーとなりました。
波乱を味方につけたルイス・ハミルトンが開幕戦オーストラリアGP以来5戦ぶり今季2勝目、通算6度目の勝利を挙げました。マクラーレンにとっても今季2勝目で、モナコGP2連覇!
ロバート・クビサは2位を守りきり3戦ぶり今季3度目の表彰台となっています。3位はフェリペ・マッサ。続く入賞圏内は、4位は5戦連続入賞で今季最高位となったレッドブルのマーク・ウェバー、5位は今季初入賞のトロ・ロッソのセバスチャン・ベッテル、6位は2006年最終戦ブラジルGP以来の入賞となったHONDAのルーベンス・バリチェロ。HONDAはスペインGP以来今季2度目の入賞となっています。
そしてウィリアムズの中嶋一貴が7位で今季3度目のポイント獲得! なによりも凄いのが、日本人ドライバーとしてモナコGP初入賞を達成!! しかも、レース前半は雨の中のレース・・・なんとなく父親の中嶋悟氏の勇姿とオーバーラップしてしまいました。今後に期待大ですね。
入賞圏内最後の8位はマクラーレンのヘイキ・コバライネンとなりました。
モナコGPを終え、ドライバーズランキングでルイス・ハミルトンがトップに立つこととなり、今後のチャンピオンシップ争いが面白くなってきました。
第7戦カナダGPは舞台をヨーロッパから北米に移し、2週間後の6/6(金)~6/7(土)に予選。6/8(日)に決勝が行われます。中嶋一貴のカナダGPでの走りに注目したいですね。今度は表彰台にぜひ立って欲しい。そう思わずにはいられません。
中嶋一貴選手は、もっと、予選を頑張って頂かないと!
by あんぱんち〜 (2008-05-27 15:06)