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カタクリの花 [春夏秋冬]

春を告げる草花の一つに「カタクリ」があります。
みなさんは「カタクリ」という草花を知っていますか?

カタクリは、比較的日光の差す落葉広葉樹林の生えた林の中に群生し、早春に下を向いた薄紫から桃色の花を咲かせます。

春を告げる「スプリング・エフェメラル」の一つで、葉には帯紫色の模様があります。

これがそのカタクリです。

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[Nikon D300 | AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G IF-ED | F/5 | 1/400sec | EV 0.0]

カタクリは、早春の3~4月のみ地上部を展開し、5月上旬頃には葉や茎は枯れてしまいます。種子にはアリが好むエライオソームという物質が付いていて、アリに拾われることによって生育地を広げています。このように生育地を広げる特性は、スミレなどにも同様に見られるそうです。

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[Nikon D300 | AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G IF-ED | F/5.6 | 1/400sec | EV 0.0]

発芽1年目のカタクリは細い糸状の葉を、2年目から7~8年程度までは卵状楕円形の一枚の葉だけで過ごし、鱗茎が大きくなり、二枚目の葉が出てから花をつけます。鱗茎は毎年更新し、なおかつ旧鱗茎の下に鱗茎が作られるため鱗茎は深くなります。

昔は日本では落葉広葉樹林のある各地で広く見られましたが、近年では乱獲や盗掘、土地開発などによる生育地の減少によって減少しています。最近では人工的に増殖した上で野山に植える試みが行われ、観光名所になっています。

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[Nikon D300 | AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G IF-ED | F/5.3 | 1/160sec | EV 0.0]

万葉集に残る、「もののふの 八十乙女らが 汲みまがふ 寺井の上の 堅香子の花」に詠まれている「堅香子(カタカゴ)」は、カタクリではないかと考えられています。

昔はこの鱗茎から抽出したデンプンを片栗粉として調理に用いていました。「カタクリ粉」という名前はそこから来ています。でも、近年は片栗粉というとほぼジャガイモから抽出したデンプン粉のことを指すようになってしまっています。

春らしくなって来ましたね(*^^)v

ちなみに、カタクリの写真は先日の3月29日に神代植物公園内で撮りました。



神代植物公園 カタクリの群生場所



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コメント 1

あやこ

乱獲などは悲しいですよね。

日にあたった花びら きれいないろですね^^
by あやこ (2009-06-19 18:52) 

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