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路傍の石 ~山本有三記念館を訪ねて~ [Tokyo Walking]

「路傍の石」・・・確か、中学だったか、高校だったかははっきりとは覚えていないのですが、国語の教科書に小説の一部が載っていた記憶があるので聞いた覚えのある言葉でした。

この題名の小説は、明治から昭和にかけて活躍した小説家の山本有三(やまもと ゆうぞう)が書いた小説です。山本有三というとピンと来ない人が多いかも知れませんが、『米百俵』(こめひゃっぴょう)という言葉なら聞いたことがあるかもしれません。

『米百俵』は、あの小泉純一郎元首相が話題にしたことで一躍有名になりました。その『米百俵』を書いたのが山本有三、その人なのです。

なぜ、今頃?と思われるかもしれませんが、ある時、いつもの通勤電車の広告をボーっと眺めていると、「路傍の石」というキーワードが目に留まりました。そこには小説「路傍の石」を紹介するコラムと、山本有三記念館の案内が載っていました。

「路傍の石」自体は、なんとなく知っていたのですが、コラムを読んでいるうちに「路傍の石」に纏わるエピソードや小説のタイトルになった石は実際に存在することや、山本有三記念館へ行けばその「路傍の石」を見られるということがわかり、山本有三記念館を訪れてみたいと思いました。

しかしなかなか足を運ぶチャンスがなく、忘れかけていたのですが、今日の東京は暖かく、散策するにはなかなかよい日和だったので、どこかに行ってみようと思ったところに思い出したのが「路傍の石」と「山本有三記念館」のことでした。

山本有三記念館は、玉川上水沿いにあり、近くには、井の頭公園や、三鷹の森ジブリ美術館もあります。もともと山本有三が住んでいた邸宅ということもあり、閑静な住宅街の中に佇むその家は、なかなか趣のあるアシンメトリ(左右非対称)な洋館でした。

これがその洋館です。

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[ Nikon D300 | AFS Nikkor 18-200mm | F/4.5 | 1/250 | EV -0.7 | ISO/400 ]

この写真はちょっとアングルを変えて撮ってみました。

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[ Nikon D300 | AFS Nikkor 18-200mm | F/4.5 | 1/2000 | EV -0.7 | ISO/400 ]

この邸宅はいろいろと数奇な運命を辿って来たようで、山本有三が昭和11年(1936年)4月から移り住み、昭和21年(1946年)11月に進駐軍に接収されるまで家族と過ごしています。その後、昭和26年(1951年)12月に接収が解除され、国立国語研究所三鷹分室に建物を提供した後、昭和31年(1956年)に土地とともに東京都に寄贈されました。

その後、東京都は都立教育研究所三鷹分室「有三青少年文庫」を開設し、広く一般に公開しています。昭和60年(1985年)に文庫は三鷹市に移管され、文庫内に新たに山本有三記念室を設け、市内の図書館整備に伴い文庫活動が終了し、改修整備を経て平成8年(1996年)11月に「三鷹市山本有三記念館」に生まれ変わりました。

「路傍の石」は記念館の入り口に設置され、訪れる人を迎えてくれます。「路傍の石」というとそれほど大きくない石を思い浮かべるかも知れませんが、一辺が1mを超える立方体に近い大きな石でした。

これがその「路傍の石」です。

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[ Nikon D300 | AFS Nikkor 18-200mm | F/4.5 | 1/400 | EV -0.7 | ISO/400 ]

アップでも撮ってみました。

DSC_20110205_0043.jpg
[ Nikon D300 | AFS Nikkor 18-200mm | F/5.6 | 1/50 | EV -0.7 | ISO/400 ]

山本有三記念館は二階建の洒落た洋館ですが、館内もなかなかの趣がありました。中でも、一階に三つ設置されているマントルピースは、それぞれ形が異なっているのですがどれも凝った技が使われていて部屋とマッチして、いい雰囲気を醸し出していてなかなか良かった。

先週は武者小路実篤記念館を訪れ、今日は山本有三記念館・・・なんか、最近、文学づいている今日この頃です。

帰りには、久しぶりに井の頭公園を散策して来ました。森林浴とまでは行きませんが、木々の癒しパワーをもらってリフレッシュできました。ここのところ運動不足気味だったので、久方振りに歩いたかなぁ。

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コメント 1

bird

路傍の石、確かに想像していたよりも大きいですね!
綺麗な洋館と相まって静かに過ごせそうな場所だと思いました ^^
by bird (2011-02-06 12:44) 

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